ショコラアレルギー chapter８ (ページ18)

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うちの両親は最初は驚いてたけど、離れて暮らすのは１年間だけということと、収入が安定することなどを淡々と話す先生の様子を見て、あっさり、

「いいんじゃない？」

なんて言い出した。

「元々、Aは１人暮らしの予定だったし。
別にいいよ。」

相変わらず、あっさりしてるよね、うちの両親は。

結婚の時だって、あっさりＯＫが出たし。

夕食の後、そのまま私達はマンションのすぐ近くのホテルへチェックインすることになった。

今回のホテルは普通のビジネスホテル。

部屋に入ってすぐに私が言ったのは、

「…ツインなんだ。」

って言葉だった。

しかも、シングルベッド２つだよ？

先生はそんな言葉を無視して、お風呂にお湯を張りに行くから、

バスルームまでついて行って、先生の背中をまるで捕まえるみたいに自分から抱きついた。

「今日はこの部屋で年越しするの？」

「明日はAの両親と朝から初詣に行く予定だから、早く寝るけど。」

「年越しもしないで？」

「…まあそれは、A次第かな。」

先生は意味深な言葉を残して、私の手を優しく解いて部屋に戻って行く。

先生は珍しくベッドに寝転がって瞼なんか閉じてるから、私もその隣に寝そべってみる。

「先生、無理し過ぎたんじゃない？
うちの実家で。」

「…それは平気。
でも本当は少し緊張したかも。
結婚したばっかなのに、Aを１人で置いて行くとか。
申し訳ない気持ちになって、正直言い出しにくかった。」

先生は目を閉じたまま、私の手を探しに来て、そのままやんわりと握ってくる。

今日の先生は正直だね。

頭を撫でてあげたくなるくらい。

疲れ切ってる先生をそのままにして、１人でお風呂に入ってきたら、

先生はさっきと同じ姿勢のまま、眠っちゃってた。

珍しいね、先生がこんなに無防備に寝ちゃってるなんて。

そっとベッドの上に乗ったら、眠りの浅い先生はいつもすぐに目を覚ましてしまうのに、今日は全然起きないから。

調子に乗ってそのまま、寝ている先生の髪を撫でて、ゆっくりキスなんかしてみる。

それでも先生は無反応だからつい、調子に乗ってしまったかも。

先生の隣に寝そべって、先生の首筋に顔を埋めてみる。

やば…。

私の好きな香りだし。

いつもこの香りを嗅ぐと、体の力が抜けちゃうくらいドキドキする。

いつまでも顔を埋めてたら、そのままグイッと腰を掴まれて、先生の体の上に乗せられてた。