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二限の終わり
次の講義に向かうため樹と歩いていると、
中庭のベンチにAを見つけた。
その隣には目障りな金髪の男。
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「ねー北斗、顔死んでるって。」
「うるさい。」
この距離からでもわかる彼女の楽しそうな表情に黒い感情が渦巻く。
「結構お似合いだと思わない？あの二人。」
曇りのない目でそう聞いてくる樹。
何の意味があって、どう答えてほしくてそんなことを聞いてくるのだろうか。
「どういうつもり？」
「何が？」
それでも表情ひとつ変えない彼がもはや怖かった。
「なんでアイツをAに会わせたんだよ。」
「んー？」と呑気に頭を搔く姿にやり場のない苛立ちを感じていると、樹が突然その場に立ち止まる。
「北斗。」
らしくない真面目な顔に空気が張りつめた。
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「俺はね、中立でいたいの。」
「Aのこともきょものことも大事に思ってる。
もちろん北斗のこともね？」
「だけどその気持ちに優先順位はないから、誰か一人に肩入れしたりはしない。」
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真っ直ぐな目で言い切るその姿に
返す言葉もなかった。
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適当なように見えてここまで考えているなんて、本当に恐ろしい奴。
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「…授業遅れるから、早く行こ。」
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なお(プロフ) - 初めまして！一気にお話を読ませて貰いました。世界観がすごく好みで何回も読み返してます。もし良かったら、また続き書いて下さい！！ (2023年4月30日 18時) (
レス) @page7 id: 261fdaec11 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - とても楽しみに拝見しています！続きが気になります🥹 (2022年12月2日 14時) (レス) id: dd34438827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渓徳 | 作成日時：2022年11月26日 19時
