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大学に入って想定外だったことがある。
「まさか2人と同じ大学だとは思わなかったわ。」
「裏口？樹って学長の息子とかだっけ。」
「1発殴っていい？」
俺とAは昔から勉強はできる方だった。
その一方で樹はというと、
授業をまともに聞いているところを見たことは無いし、当然のように課題も出さない。
中学生のときの話だとはいえ、
大学で再会するなんて本当にこれっぽっちも思っていなかった。
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『樹がこの前ね、』
Aは樹に懐いている。
それもかなり。
ただ、2人を繋いでいるのは正真正銘“友情”だから
特に何も思わない。
厄介なのはこの男の交友関係。
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「Aちゃんって美人だよなー。」
「ワンチャンねえかな。」
「あ、そうだ松村、今度紹介してよ。
仲良いんだろ？」
欲にまみれた薄汚い声に吐き気がした。
「...無理。」
掴みかかりそうになる衝動を抑える。
自分一人ならこれで済むのに。
「じゃあ田中に聞くわ。」
樹のことだから安易にAを近づけたりはしない。それでも不安要素のひとつであることに変わりはなかった。
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そして、嫌な予感は当たるもの。
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｢京本大我ね。大我でいいよ。｣
『…大我さん。』
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樹の高校の先輩だというその男。
容姿、声、佇まい、纏う雰囲気
その辺の男たちとは全てがかけ離れていた。
Aの心の動きが手に取るようにわかる。
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全部勘違いだって、早く気づいてよ。
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なお(プロフ) - 初めまして！一気にお話を読ませて貰いました。世界観がすごく好みで何回も読み返してます。もし良かったら、また続き書いて下さい！！ (2023年4月30日 18時) (
レス) @page7 id: 261fdaec11 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - とても楽しみに拝見しています！続きが気になります🥹 (2022年12月2日 14時) (レス) id: dd34438827 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渓徳 | 作成日時：2022年11月26日 19時
