すべて、まっしろになるから (ページ23)

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湧side

《今年がなにをするのも最後だと思ってください。》

頭の中にあるのはずっとその言葉。

今年の秋祭りも最後かもしれない。

君は一緒に行く相手に俺を選んでくれる？

颯「どこも空いてない〜」

湧「颯太が購買でアイス何買うかいつまでも迷ってるからだろ？笑」

空きコマに過ごす教室を確保せずに購買に行くからこういうことが起こるんだよ。

香織はサークル行ったし。

颯「あそこ空いてそー。電気ついてないし」

と電気がついてない教室のほうに向かっていったけど

颯「A？」

そこの部屋の先客はAと深田だった。

竜「秋祭り、一緒に行く相手いなければ一緒に行きませんか？」

先を越されたと思った。

Aは嬉しそうだった。

2人、並んでパソコンで映画を見てる姿が俺の胸を締め付ける。

湧「Aは深田の方がいいのかな？」

颯「そうだね。深田はAを傷つけなかったかもしれないね。」

Aが香織と湧のことで苦しんでるのを見なくてもよかった。

颯「でもね、あの時Aが湧に猛アタックしたのは湧が好きで好きでたまらなかったんだよ。きっとこれからもずっとそうだから。」

ｰｰｰ

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