Green House (ページ7)

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私は簡単にいうとがん患者。

私の人生がんなしでは語れないほど病気と闘ってきた。

中1の時に子宮に腫瘍ができて高1の時に子宮を全摘出。

そこから大学で辰哉と出会って結婚して25の時に辰哉の遠い親戚のお姉さんが赤ちゃんを産んで間もなくして亡くなってその赤ちゃんを引き取った。

その赤ちゃんがラウ。

赤ちゃんを授かることができない私たち夫婦は元々養子をとるつもりだった。

26の時に乳がんが分かって31の時に再発。

イヤな病気に好かれたもんだよね。

再発してもうダメかもしれないっていうときに夢を辰哉が叶えてくれた。

それは開業すること。

個人クリニックで私しかできないことをするということ。

辰哉はがんの専門医。

本当はたくさんのがんの人の命を救っている。

でも私の担当医からこないだ『もう長くない』って言われて私のクリニックを手伝ってくれている。

「ごめん。辰哉。」

辰「気にすんな。そろそろ寝よ？」

もうすぐ自分の命が終わるというときに絶望で埋もれてないのは家族のおかげ。

そばにいてくれるから。