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リハ室に戻ってきても誰も話そうとはしなかった。
亜「どうしようか、」
30分経った頃、やっと亜嵐くんが口を開いた。
裕「いきなりすぎて、ごめん。なんとも言えん。」
亜「そうだよね。また違う日に話し合おうか。HIROさんも納得の行くまで話してって言ってったし。」
今日はリハーサルしても集中できないだろうから帰ろか。
玲「みんなはあいつ許せんの？」
隼「その話はまた、」
玲「いきなりすぎじゃないよね？この1年Aのことばかり考えてた。」
HIROさんから言われたことも大分前から考えてた。
みんな言わないだけで。
確かに玲於の言う通り。
この1年でAのこと、GENEのこれからのこと考えない日はなかった。
自分なりに同じ答えに毎回たどり着いて、これでいいのかって考え直す。
自分が酷い人間だとどうしても思えてしまうのだ。
玲「俺は脱退扱いにするべきだと思う。」
龍「それは酷すぎやろ？俺らずっと一緒にやってきた仲間なんやで？」
玲「そのずっと一緒にやってきた仲間になにも言わずに去ったのはあいつだろ？」
玲於はAとずっと一緒だったからなにも言わずに立ち去ったAが許せないんだ。
メ「俺もAを脱退扱いにするべきだと思う。
厳しいこと言うけど俺たちのいるところはそんな甘えが通用するところじゃない。それはAが1番分かってるはずだ。」
ずっとこの世界で女1人で生きてきたAそのことを誰よりも分かってるはず。
隼「俺はもうちょっと待ってもいいと思う。」
裕「もうちょっとだけ待ったらあいつ帰ってくるかもしれんやん？」
もうちょっと待てばAが帰ってくるかもしれない。
明日には申し訳なさそうに俺らの前に帰ってくるかもしれない。
そんなのをずっと期待していた。
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作者名：ゆさ
| 作成日時：2024年1月8日 23時
