闇だけが教えてくれる強い光 (ページ15)

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玲「おーい。二日酔い。散歩行くぞー」

朝の6時すぎ、玲於からのモーニングコールで目が覚める。

「私を誘うな。隼といけ。」

玲「ホテルで晩酌したの黙ってってやるから着いてこい。」

亜嵐くんにホテルで晩酌は辞めてよ？と念押しされてたんだった。

もう脅しじゃね？って思いながらロビーに向かう。

玲「よっ！二日酔い。」

「そんなに飲んでない。」

なんでこいつはダイエットとか余裕でできるのに禁酒はできないのかねー

玲「朝飯奢るから機嫌直せって笑」

「ここ1か月は禁酒してた。」

玲「分かったって。笑」

玲於のマネージャーの運転でなんか神社に連れていかれた。

玲「なんかあった？笑」

「え？」

GENEの中で1番付き合いが長い玲於。そんな彼に隠し事はできないけど

これだけはまだ隠させて欲しいんだ。

「昔、自分が大嫌いで仕方なかったなって思い出してさ笑」

デビューした当時、女であることが嫌で嫌で仕方なかったなと思って笑

男性ホルモンを投与しようとしたこともあった。

でもそれを止めてくれたのが玲於だったりする。

「あの時、どうやって自分を受け入れたのか思い出しててさ、」

玲「受け入れるしかなくね？って今もあの頃と同じこと言うよ。」

だってAはAであることは変えられないから。

玲「何に悩んでるか知らねぇけどパンクする前に言えよ？」

お前のやけ酒に付き合うの大変なんだからさ。

「ありがと、、」

私は数cmしか変わらない彼の背中の後ろを歩いた。