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竜生side
〈竜生くん。海琉くんが来てるわよ。〉
竜「ありがとうございます。」
受付の人に伝言をされて俺は彼の元へ向かった。
海「コーチお疲れ様です。」
俺はAが亡くなってからしばらくしてサッカーのクラブチームのコーチとなった。
仕事と並行して出来るし、なによりもう一度サッカーと向き合いたかった。
海「突然、辞めてしまってすいません。」
海琉もまた昔の俺と似ていた。
病気がちの母親のためにサッカーを辞めて来年の春から就職するという。
海「コーチもサッカー辞めるなとか言うんでしょ？でも僕にはこれしかないんです。」
竜「いや止めないよ。俺も家族のために夢を捨てた人間だから。」
海「え、？」
竜「両親が亡くなって家計を支えなきゃいけなかった。そのためにプロになる夢を諦めた。だから海琉を責めないし、その選択を辞めろなんて言えない。
だけどな、サッカー嫌いになるなよ。好きなものは好きでいいんだから。」
命懸けで好きなものを守り抜いたあいつのようにとは言わないけどさ。
海「ありがとうございます！！」
俺は海琉を見送って
竜「もしもし、翔馬くん？今から行くね。」
A、俺ちゃんとやってるぞ？
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作者名：ゆさ
| 作成日時：2022年6月11日 23時
