乗り越えてゆけるはず進んでゆけ (ページ5)

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湧side

俺が聞こえてるのは幻聴？Aに会いたすぎておかしくなった？

「久しぶりに会ったのになんか冷たくない？」

これきっと長い夢だ。メンバー全員で仲良く同じ夢を見ているだけだ。

じゃないと死んだ人間が生き返るはずがない。

「ねぇ！湧ー！！湧ちゃん！！」

俺の横で頬を膨らましている彼女。そんなわけないのに。

Aがここに居るわけないのに。

俺は久しぶりに変わってない声でこの半年間どれだけ聞きたいと願っても聞こえなかった声を聞くだけでAを抱きしめる理由は十分だった。

「あれ？湧？？」

湧「ほんとにAなのか？」

「あんた彼女の顔まで忘れたの？」

一つ一つの仕草がAだった。抱きしめたら優しい手で抱きしめてくれるとこも。

俺をゆっくりと離したあとAは言った。

「戻って来ちゃった」

湧「え？どういうこと？」

Aを抱きしめたあとだがAがここにいる理由は理解が追いつかない。

颯「一応、幽霊としているの？それとも生き返ったの？」

「多分、幽霊としてじゃない？私の身体は火葬されたし。さすがに死んだって自分のでも分かってるよ笑」

まさかのAの死を最初に笑い話にしたのはA自信だった。