乗り越えてゆけるはず進んでゆけ (ページ30)

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秀生side

湧「つまんねぇのー俺も連れてけよ。」

朝からAが黒ちゃんと出かけててご機嫌ななめの湧。

翔「湧はAとずっと一緒だからいいじゃんー」

颯「そうだよーわくずるいー。」

湧「俺はAと付き合ってんだぞ。」

なんてくだらない言い合いが始まってるよ。このくだらない言い合いだってAがいなくなってからはなかった。

こんなくだらない言い合いできるまでになったんだな。たったの数日で。

Aが黒ちゃんと出かけたいって言い出した理由俺にはちゃんと分かったよ。

黒ちゃん本人は気づいてないけど黒ちゃんはAが1番気にかけていた後輩だから。

『ねぇあじ！あの子すごいオーラ感じる。』

あの子は伸びるよ。黒ちゃんを見た時、Aは確かにそう言った。

1番、最初に黒ちゃんの才能を見つけたのはAだった。

『あじ。黒田くんがそこのステップ分からなさそうだったから教えてあげて。』

Aが黒ちゃんに期待してたのは自分となんらかの共通点を見つけたかもしれないとAは話していた。

だからAは戻って来た今、一番期待をしている後輩に自分の叶えられなかった夢を託そうとしてるんじゃないかな？