消えてしまわないで Ⅲ (ページ4)

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真『自分の気持ちに嘘をつきたくないから言うね。私湧ちゃんが好きなの。』

高校が決まった時、真緒に告白されたことだった。

真緒にとっては人生で一番緊張した告白だっただろう。

親友が好きな人を好きなことを親友に言うのは

その時、やっぱりモヤモヤしたけどさ。真緒に私はライバルとして認められてるんだと思って嬉しかったんだよね。

あの時、真緒がちゃんと宣言してくれたから真緒を嫌いにならずに済んだかも。

「ねぇ、真緒どうしたらいいのかな？あの頃の気持ち捨てた方がいいのかな。」

捨ててはゴミ箱中から拾い上げてはと繰り返してるあの時の記憶。

前に湧と一緒に絵本読んだ思い出を湧と話したけど実はあの後のことが私にとって忘れられない記憶。

『わたしはこのおひめさまみたいになれるかな！！』

当時、絵本の中のお姫様が死ぬということを理解してなくてただ王子様と結婚するお姫様に憧れてた。

湧『えーーいやだよ！！そしたらお姫様いなくなるんだぜ？！王子とバラバラになるんだよ？』

『それはやだ！！だってA王子様とずっと暮らしたいもん！！』

湧『大きくなったらAの王子様になってあげる！！』

『ほんと？！やくそくだよ！』

湧『うん。やくそく』

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