身分違いの恋

兄さん ページ27

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風邪から完全復活し、1ヶ月。




西島とは少し距離が
縮まった気がするけど、
ウチに新たな問題が。






直「 ……… 」



秀「 ……… 」



『 ねえ、そろそろ
仲直りしたら？ 』





直「 Aは黙ってなさい。
男には、男にしか
わからないことがあるんだ。 」



秀「 そうやってAにも
偉そうにして！ 」







こういうときに限って
お父さんが海外出張で家にいない。



これは数日前のこと。





〜 〜 〜 〜






秀「 はぁ〜疲れた！ 」



『 秀兄さんお疲れ様。
お仕事忙しいの？ 』



秀「 それが、俺の企画してた
プロジェクトが白紙になって…… 」



『 えっ！？どうして？
秀兄さん、徹夜で頑張ってたのに… 』



秀「 兄さんのせいなんだよ。
兄さんが急に新しいプロジェクトを
始めてさ、父さんに取り入って
予算を組んでもらったんだ。
でも、そっちに予算を使ったせいで
俺の企画の方がボツになった… 」




『 直兄さんが……？ 』




秀「 俺の企画の方が前々から
始めてたし、コツコツやれば
大きな利益も出たはずなのに…
兄さんは、父さんに1番
気に入られてるからさ。 」




『 本当に直兄さんがやったの？ 』




秀「 そうだよ……
きっと俺の企画を潰すために
やったんだ。 」




『 そうかなぁ…… 』




直「 何言ってるんだよ！
俺の企画は役員の方から
頼まれたんだ。仕方ないだろう？
お前の企画はまた来年やればいい。 」





秀「 なんだよ、言い訳かよ…！ 」




『 ちょっと……やめてよ！ 』





直「 Aは黙ってて。
ちゃんと正式に許可を取って
決めたことだから、兄弟だとか
関係ないよ。 」




秀「 兄さんは俺より歳が上ってだけで
いつも涼しい顔して俺のこと
見下してるんだろ！ 」



『 秀兄さん！ 』



秀兄さんは怒って部屋に
帰ってしまった。





そういえば、前にも言ってたな……



俺は2番目だからって……



働くのも、比べられるのも
大変なんだよね…




なんとか仲直りさせる方法はないかな…

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