君に恋したのは、雨のせい

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隆「 俺のこと、よくわかってる。 」



『 そりゃあまあ、ファンですから？ 』



隆「 かなわないな、Aちゃんには。 」



『 どういうこと？ 』



隆「 俺も、恋のリハビリ中なの。 」



『 隆くんも？ 』



隆「 俺の話、聞いてくれる？ 」



『 うん…… 』



隆「 俺さぁ、デビューしてから
1回も恋人いたことないの。 」



『 えっ！？あのにっしーが？ 』



隆「 本当。仕事で忙しかったり
普通に興味ない時期もあった。
だから、恋の仕方を忘れてしまったんだ。 」



『 恋の仕方……？ 』



隆「 そんな時、引っ越した先の
マンションの目の前にコンビニができた。 」



『 私がバイトしてた？ 』



隆「 うん。そこでAちゃんのこと
知って、あの雨の日話して
恋に落ちたんだ。 」



『 本当に？ 』



隆「 本当に。だから、恋の仕方を1回
忘れてしまってるんだ。 」



『 わ、私が…… 』



隆「 ん？ 」



『 私が、思い出させてあげる。 』



隆「 Aちゃんが？ 」



『 うん。私が、隆くんのリハビリも
してあげる。 』



隆「 お互いに、リハビリだね。 」



『 うん。私のこと、もっと好きに
なってもらえるように。 』



隆「 俺も、もっと俺のこと好きに
なってもらえるように。 」



『 指切りしよ？ 』



隆「 うん。」








2人で指切りげんまんをした。



ここから、私たちのツギハギだらけの恋は
改めてスタートを切ったのだ。

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