キスフレ 2

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『 今日は楽しかった！ありがとう！ 』



秀「 いえいえこちらこそ！
また近々デートしよな！ 」



『 うん…… 』



秀「 A…… 」




秀ちゃんの顔がこっちに近づいてくる。



とっさに下を向いてしまった。




『 あっ……ごめん。 』



秀「 俺こそごめん。
まだお試し期間やもんな。 」



『 ううん、秀ちゃんは謝らないで！ 』



秀「 ちゃんと俺のこと好きになってくれたら
キスしていい？ 」



『 うん…… 』



秀「 じゃあ、またな。 」



『 うん、おやすみ…… 』








恋人にとって " キス " は当たり前。



それがいつしか、私の中で
" キスは隆弘くんとするもの " という
概念がすりついてしまっていた。



覚悟ができるまで待ってくれるという
秀ちゃんの悲しそうな顔。



私は秀ちゃんを幸せにできているのだろうか。








そして秀ちゃんと一緒にいると
感じる違和感。



きっと長く恋人がいなかったせい……




慣れてないだけ、だよね……



自分にそう言い聞かせるしか
できなかった。

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