キスフレ 2

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隆弘side







気付くと知らない公園に来ていた。



あの後、俺は何も言い返せなくて。



本当は好きだって言って抱きしめて。



俺が1番好きなんだよって言ってやりたかった。



なんでそれができないんだ……



俺が臆病だから……怖いから……



もう一生アイツとキスできないのか？



そう思っただけで虚無感に襲われる。






公園のブランコに1人座り、
やけに綺麗に見える月を眺める。



Aと出会ってからのことを
思い出していた。







初めて合コンで会った時。



緊張で顔がこわばってた。



周りに気を使える奴だから、
よく喋る日高や與の話を聞いてた。



キスフレになろうと言った時。



驚きながらもこっちを誘うような目で
見つめてきた。



どんな時だって、俺はAが
好きだった。



だけど、伝えるのが怖い……



真実を言って引かれたら……



嫌われるのが怖いんだ。

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