黄昏に夢のような恋をする ~final stage~

~ jealousy rights ~ ページ18

-天堂side-

A「佐藤さん、採血しますね」

佐藤「ありがとう、Aちゃんの採血全然痛くない
からいいんだよね」

A「ふふ、よかったです。」

佐藤「ねえ、今日も少し話せる？」

A「いいですよ」

佐藤さんは昨日心臓の疾患で入院した患者さん
Aの一つ下でやたらとAを慕っている
というか下心丸出しでAと接している

ただ問題なのは

佐藤「Aちゃんは彼氏いるの？」

A「さあ？どうでしょう。」

佐藤「いないなら立候補しちゃおっかなー」

A「佐藤さんには私なんてもったないですよ」

本人が全然それに気付いていないことだ

ナースコールで無駄にAを呼び出しては
ただ話したかっただけだと言っている

なんだか知らないがむしゃくしゃする
…気に食わない

A「浬？どしたの？顔怖いよ」

思わずしかめっ面になっていたようだ

天堂「いや、問題ない」

そのあとたまたま佐藤さんの病室に入った時だった

佐藤「ねえ、天堂先生」

突然呼び止められた。
彼の主治医は来生なのになぜ俺の名前を知っていたのだろうか

天堂「どうかしましたか」

佐藤「天堂先生ってAちゃんの彼氏なの？」

なんと答えるか少し迷っていたら

佐藤「やっぱり。最初はそういう関係なのかと思ってたんだけど、違うんだ。じゃあ俺が手出しても問題ないよね」

天堂「…Aを困らせるようなことはやめてください」

佐藤「天堂先生恋人じゃないんでしょ？
嫉妬する権利なんてある？」

…なんだか面倒なことになった。
Aは俺のものだとどうにか主張したい

自分の中の独占欲が湧き立っていた

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