黄昏に夢のような恋をする ~final stage~

~Wonderful encouter ~ ページ13

-Aside-

A「なんで、浬が持ってるの…？」

私がまだ高校生の時
バイトとかをしていたわけじゃないから
少ないお小遣いでなんとか買ったもの

今でもよく覚えてる

-俺は青が1番好きなんだ
夕焼けが綺麗な日の次の日は必ず晴れるからね-

だから水色のハンカチにした
いつも私を守ってくれるお兄ちゃんに
お礼がしたかった

天堂「前に一度だけお前の家に行ったことがあるって話しただろ。その時だ」

-なぁ浬。だれだって失敗はある-

-どんなに強い雨だっていつかはやむんだ-

-晴れ間は必ず来るさ-

天堂「大学の実習で大きな失敗をして
落ち込んでた時に陽輝が渡してくれたんだ」

-これ、俺のお守りなんだ。貸してやるよ-

天堂「結局返せなかったからな。
せめてAにと思ったんだ」

ああ。
お兄ちゃんが繋いでくれたんだ

A「いいよ。それ浬にあげる。
お兄ちゃんからのお守りちゃんと持っててね
それでお兄ちゃんの分までたくさんの人を
一緒に助けよう」

きっとこれは私たちの道標
どんなに迷っても苦しくても
風が強くても雨が吹き付けても

必ず晴れ間がやってくる

明るい未来が待ってる

お兄ちゃん

素敵な出会いを

ありがとう

A「ねえ浬。いつか私に一目惚れした時の話
きかせてよ」

天堂「…絶対にしない」

A「そのハンカチのお返し欲しいな？」

天堂「気が向いたらな」

ねえ、お兄ちゃん

私、お兄ちゃんの自慢の妹になれてる？

ずっと進むよ

浬と一緒に

天堂「ほらそろそろ昼休憩終わるぞ」

彼が手を差し伸べてくれるから

A「うん！また後でね」

何度くじけたって

何度だって

踏み出すよ

初夏のなんてことない日に

私と彼の出逢いのきっかけに出会えた

なんてことないことは

素敵な出逢いのきっかけ

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