咬魚が恋心を自覚するお話【ツイステ】

番外編 11 （ 1 ） ページ30

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　「Aみてみてー」
　
　
　いつもの様に明日の支度をしていた夜。

その日は珍しくノックをしないでフロイドが部屋に入ってきて、私の前に立つ。

　
　「どうしたんだフロイドいきな……り」

　
　何かいい事でもあったのかと上機嫌な
フロイドに支度を止め、目を向けようと視線を上げて私は固まった。

　

……いや固まりもするだろう。

何せ目の前のフロイドは何故か高そうなタキシードに身を包んでいるのだから。

なぜにタキシード？

　
　
　「ねぇ、オレ似合ってる？」

　
　私がなかなか返答しないからか
少し拗ねた顔をするフロイドに私は慌てて似合ってると言う。

　
　
　
　しかし改めてフロイドを見るけど

いつもと違って髪をオールバックにしていて、白の膨張色でも分かるほどに長い脚。
　
　惚れた弱み云々を抜きにしてもカッコイイ。

　
　
　「よかったー！これね次の営業で使うんだってー」
　

　似合ってると言われたフロイドは拗ねた顔をコロッと嬉しそうな顔に変えると

タキシードを着た経緯を話してくれた。


　
　＊＊＊
　
　
　
　「なんというか……アズールらしいね」

　「まあ、オレもタキシードとか着たことなかったし
　 着たらAが褒めてくれるかなーって思って着たー」

　
　フロイドが言うにはアズールの次の営業は
学外の女性がターゲットらしく、その一環でタキシードを着せたそうだ。
　
　
確かにそれならフロイドに頼むのも納得だ。

なんでタキシードかは知らないけど……。

　

　
　「それでさ、明日その撮影？があるんだけどー
　 A見に来てよ〜」

　「本当？見に行っていいなら見にいきたい」

　
　単純にフロイドの色々な表情が見れるかも知れないし
私もお邪魔していいならと明日の撮影を見に行く約束をした。

　
　「本当、本当ー。じゃあ、オレ明日頑張るね〜」

　
　いや私が見に行かなかったとしても頑張ってくれ

そう思いながら苦笑いを浮かべていた私だが……。

　
　
　 この時の私はまだ知らない。

フロイドの気まぐれに巻き込まれて大変な思いをすることを……。

　
　
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学外営業とか捏造いっぱいです！ご了承ください！

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