伊野ちゃん、ママになります。8

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(劇中)



訳が分からなかった。


だが、理由を聞けば俺の迷惑にならないように、俺の家から出てこうとしていらしい。


だけど、足が動かなくて結局、また迷惑をかけてしまうことになると。









俺は君を抱きしめて、


“俺を置いてどこにも行かないで”と言った。


“もう俺には君しかいないから”と。




そしたら、君はもっとわんわん泣き出した。









そして、すぐに俺らは静かな自然が広がる街に引っ越した。


近くには小さな病院もあって、空気も綺麗なところだった。



俺は会社を新しく立ち上げた。

君は車椅子のことが多くなったけど、天気がいい日は、2人でリハビリがてら散歩に出かけて、ゆったりした時間を君と過ごした。




そして、君は少しでもいい事や幸せを感じると、涙を流して喜んでくれた。

俺にとっては当たり前のことも、君は幸せだと言って、｢ありがとう｣を一日の中でたくさん言ってくれた。




俺は君のおかげで、

｢当たり前の事の素晴らしさ｣

｢当たり前の幸せ｣ を知れて



何もしないでも、2人でいるだけでこんなにも幸せなことということを感じることが出来た。

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