伊野ちゃん、ママになります。7

死なないで、、、 ページ47

慧side



最近、嫌な夢ばっかりみる。




それも全て、、、涼介が死んじゃう夢。




一昨日はライブ中に、ファンに涼介が殺される夢。

昨日は涼介とデートをしてたら、向かってくる車に跳ねられて、涼介だけが死んじゃう夢。


そして今日は、部屋で首をつって自 殺してる涼介の夢を見てしまった。





一日目は、“夢だから”って気にしないようにしてたけど、2日目からほんとに起きてからも震えが止まらないほど怖くて、今日は魘されてる俺を涼介が起こしてくれたんだけど、ただ泣きながら涼介にしがみついて、｢ヤダヤダ死なないで｣｢怖いよ｣｢離れないで｣って言って困らせて、仕事がある涼介を休ませてしまった。




涼介)けい、どうしたの？
夢怖かった？俺はちゃんといるよ、大丈夫だよ、、、



慧)はぁはぁはぁはぁ、りょーすけっ、りょーすけ、はぁはぁはぁはぁ、ゃ、ぃゃ、こゎぃ、はぁはぁ、離れちゃいゃ、

涼介)けい、大丈夫。離れないよ。
だから泣くのやめよ？ね？





涼介は力強く抱きしめててくれて、優しい言葉もかけてくれるのに、それでも涙と震えは止まらなくて、頭痛が増すばかりだった。



ｶﾞﾁｬ

光)伊野ちゃんどう？落ち着いてきた？

涼介)いや、逆に体調悪くなってる気がする。
体温計持ってきてもらってもいい？

光)あぁ、了解








きっと数十分前までは平熱だったはずなのに……、、、、

勝手に脇に入れられた体温計には38.0°と表示された。



涼介は俺の体を横に寝かそうとしてくるけど、ほんのちょっとも離れたくないし、またもし寝ちゃったら、きっと悪夢をまた見ちゃう。だから、横になりたくなくて、弱い力だけど全力で抵抗した。



涼介)けーい？お熱もっとあがっちゃう。
俺もいるから一緒に寝よ？

慧)ゃ、ゃぁ、ねなぃの、こわぃ、ゃだ、ゃめて、、、ねなぃっ、、、



頭はどんどん痛さを増すし、寒気も増してきて、座って抱きしめてくれてる涼介の体にほぼ持たれきってる状態になってるけど、涼介はずっと言葉をかけながら、背中をさすってくれた。




それから、1時間弱。

もう意識が朦朧としてる時、勝手に熱を計らされてた。


涼介)けい、39.2°もあるよ、、、寝なきゃだめ、、、横になろうね。


もう涙を流しながら、されるがままになってる俺は、俺の思いと反対にベットに寝かせられて、眠りへと落ちてしまった。

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