伊野ちゃん、ママになります。2

体の悲鳴 ページ33

薮side


すぐに帰ったものの、フジテレビから家が遠いため、電話をしてくれた時間から1時間半ほどして家に着いた。


ガチャっ

薮)えっ！？？


玄関を開けると、毛布をかぶり、クッションを抱きしめている伊野ちゃんが、冷たい床に座りながら泣いていた。横にはマッケンが一生懸命なぐさめてる。

薮)ただいま、どうしたの､､､､

慧)あっ、やぶっ､ﾋｯｸﾋｯｸ
おそいっ、はやく来るって言ったじゃんっﾋｯｸﾋｯｸ

薮)ごめんな、おそかったか、ﾖｼﾖｼ(｡´･ω･)ﾉﾞ



フラフラ立ち上がって俺に抱きついてきた伊野ちゃんに、俺も伊野ちゃんを抱きしめてあげた。

話によると、なかなか帰って来ないため、もう帰って来ないかもと不安になっちゃったらしくて、熱が高いのに寝間着のまま、目を離した瞬間に1人で外に出ようとするから、せめて玄関の廊下に座らして、毛布をかけてあげたらしい。


真剣佑)すいません、30分くらい前からここにいるので、熱上がっちゃったと思いますっ。

薮)ごめんね、マッケン。言うこと聞かなくて、手に負えなかったでしょ？

真剣佑)いえいえ、そんなことは…


抱きしめてあげている伊野ちゃんの体からは熱さが伝わってくる。すると、

薮)おっっと、
真剣佑)わあっ！


足の力が抜けた伊野ちゃんが重たく俺の方に倒れてきた。
マッケンも支えてくれたものの、もう一度立たせることはできなくて、1度座らせたが、座ることをできないみたいで、荒い呼吸をしたまま、倒れ込んでしまった。

薮)ヤバいっ、部屋に連れてこう。

真剣佑)俺、医者が友達にいます！点滴くらいなら、やりに来てくれますよ！

薮)ほんと！？じゃあ呼んでくれる？

真剣佑)はいっ

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