15話 ページ17
さて、私の本職は一応ミステリ作家である。一日の大半をパソコンの前で過ごし、半分引きこもりの私が、昼間っから外出しているのはある意味レアだ。
「何で私がこんな明るい時間に・・・」
「良いじゃないですか!たまには可愛い後輩に付き合って下さいよ」
目の前に居る男はこれまた眩しい笑顔で言った。彼は大学時代の二つ下の後輩で、自分を可愛いと表現しているが、どちらかと言えば爽やかタイプのイケメンである。
「喫茶店くらい一人で来なよ。てか音無くんなら他に友達いるでしょうが」
「だって、Aさんもイケメン好きでしょ?」
いや、喫茶店とイケメンの接点が解らん。まるで話が噛み合っていない。
「人聞きの悪い事を言うな。イケメンから私に寄って来るんだからねっ」
そう、例えるなら電気の明かりに群がる虫のように。
「その例え、良い意味じゃないですから。もしかしてその“虫”の中に僕も入ってませんよね?」
ノーコメントでお願いします。と言うか聞き捨てならないのは、
「音無くん、リアルのイケメンも好きだっけ?」
「好きですけど?」
当然のように即答された!むしろ、知らなかった私がおかしいみたいに。
「へ、へぇ。まぁ、人の趣味は各々自由だし、私は良いと思うよ」
「・・・別に僕、ゲイじゃないですから」
「え!?あぁ、うん。解ってるって!」
ジト目で私に疑いの目を向ける後輩の背中を、誤魔化すようにバシバシ叩いた。
「僕は、見て妄想するだけの人畜無害の腐男子なんで」
うんうん、それなら基本は私とそんな変わらないね。
(幼馴染み限定だが。)
「最近ハマってるのは、先輩(♂)攻の僕受です」
「さっき人畜無害って言ったよね!?早速、精神的に害が及んでるんだけど」
「だって好きなんですもん、Aさんみたいな美少年イケメン顔」
「素直に喜べない」
「あ、逆が良かったですか?」
「そう言う問題じゃねぇ」
まったく、たまに外へ出てもろくな目に合わない。私は溜め息を吐きながら、“喫茶ポアロ”の看板を眺めた。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
461人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヤマト(プロフ) - まゆさん» 有難うございます!またじわじわと警察学校組に再熱してますのでお待ちください! (2019年9月6日 0時) (レス) id: b76a153dd4 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年8月3日 15時) (レス) id: f826ed1a12 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマト(プロフ) - 舞鶴さん» 有難う御座います!やる気出ました(笑) (2018年7月24日 12時) (レス) id: b76a153dd4 (このIDを非表示/違反報告)
舞鶴 - 面白いですねw頑張ってください! (2018年7月23日 18時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヤマト | 作成日時:2018年7月2日 23時