オレンジ空【西谷夕/黒尾鉄朗】

☆new☆13.優しい君 ページ14

朝、アラームが鳴り、目を覚ます


『んんー、あと少し、』


とかかっているタオルケットをかぶりながら、スマホの画面を見ると、

鉄朗様と呼べ

とアラームに一言付け加えられている。


そういえ昨日はトランプをしていたら眠くなって、そこから記憶がないから…

そのまま寝ていたのか。


アラームの一言から察するにクロが部屋まで運んでくれたのだろう。

タオルケットもご丁寧にかけてくれた上に、アラームまで設定してくれるなんて


『本当に鉄朗様じゃん』



クロは昔からすごく優しいのだ。

それを隠すかのようにふざけるのも優しさ出ちゃってるよ

普通にバカにしてくるときもあるけど！！

昔はもっとストレートに優しかったなぁ、

ピュアピュアに優しい子だったなぁ

それがいつしかピュアピュアじゃなくなっちゃって…

Aちゃん寂しいわ



変ったところもあるけれど、優しいところは今も昔も変わらない、

いい幼馴染を持ったもんだと神様に感謝する


『神よ…！』


なんて茶番をしてから、一人だからツッコミがいないことに気づいた


『神よって何事だよ〜！………………。』


自分でツッコミをいれ、冷静になった。え、つら。



今日の朝ご飯はサンマの塩焼きも追加しといてあげようと思いながら、

さっさと朝の支度を始めるのだった。

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