君のためなら【キミガシネ】 (ページ4)

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｢...！...！！」

目の前に何かいる。

なんか、シルエットがケイジさんに似てるような...？

｢...A！！！！｣

『んぇ...？...ケイジさん！？！？』

なんでここに...

｢あぁ、A無事でよかった...｣

勢いよくケイジさんは私を抱きしめた。
ケイジさんは今までにないくらい顔色が悪かった。

ケイジさんもここに来てたのか...
安心するのと同時に不安もあった。

不意にケイジさんの後ろから声がした。

｢...〜〜！！！！｣

遠くてよく分からないが何か言っていた。

『向こうから声しますけど、私達以外にもいるんですか？』

｢あぁ、そうだよー。見たところ10人くらいいたよ」

気がつくとケイジさんはもとの顔色に戻っていた。
...相変わらず隈は濃いけど

『なるべく早く行った方がいいと思うので向こう行ってみましょ？』

私たち以外にだれがいるのか気になったし、長い間いると怪しまれると思った。

｢オーケー、わかった。けど、なるべくオレの傍にいてねー？心配だから｣

ケイジさんは困り眉をして見てくる。
こんなの断れるわけない。
断るつもりもないけど。

『ふふっ、わかりました。』

ケイジさんが傍にいれば安心だろう。それにケイジさんすぐ女の子口説こうとするし監視しとかないと！！！！

ケイジさんが私の手をとって歩き出したので私も慌てて着いて行った。

ケ｢そういえば、Aがそんな格好してるの珍しいねー｣

『やっぱり似合わないですよね...』

ケ｢全くそんなことは無いけど、いつも今みたいな格好嫌ってるからどうしたのかなーと思って...さ...｣

『それが、最初の試練？で着せられたんですよねー』

ケ｢最初の試練？｣

『そーです！ケイジさんはどんな最初の試練だったんですか？』

ケ｢...オレの最初の試練...は｣

ケイジさんの顔色がまた悪くなった。
私はケイジさんを抱きしめる。

『大丈夫です。私はケイジさんを嫌いになんてなりません。』