君のためなら【キミガシネ】 (ページ28)

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「ーーーーー〜！！」

誰かが話している。

私が最後なのかな……

ケ「……っ！ホエミー…Aに何をした……」

ケイジさんが酷く慌てていた。

また、私は心配ばかりかけて……

そんな自分が嫌になる

ホ「アハハ！あんな女どうなったって……」

『…ホエミー。私参加するんだけど』

皆が私の方を向いてびっくりしたような、安堵したような、顔をする。

ただ、ホエミーだけは私を睨みつけていた。

かと思えばまた、不気味な笑顔を浮かべた。

ホ「アハハハ…まだ生きてたんですねAさん

えぇ、歓迎しますよ。楽に死なせるには勿体ないですからね…」

『そう…楽に死ぬつもりなんてさらさらないけどね』

私はそう言うとホエミーのいる場所から離れた。

なんとも言えないこの空気感。

気味の悪い逆さ砂時計。

この部屋が更に冷静に議論をさせるのを遮っている気がした

私は少し辺りを見渡して、空いている机の場所に立った。

……ケイジさんの隣…か

普段の私なら喜ぶかもしれない。

心強いし、安心できるから。

ただ、今は正体不明の頭痛に襲われていた。

今までに体験したことの無いような、酷い痛み。

言わないことで更に心配にさせてしまうかもしれない。

ケ「A…！大丈夫？急に倒れて…

どこか痛いところは無い？」

……鋭いな。

正直、ケイジさんに隠し事なんて無理だ。

ただでさえ嘘をつくのは苦手で、つきたくもなかった。

でも、私からは言わない。

『……心配しないでください！大丈夫です…！』

なるべく自然に。

怪しまれないように。

ケ「……そっか、ならよかったよ」

ケイジさんはそう言って私を抱きしめて微笑んだ。

あぁ、逃げてしまいたい。そう思った。

この腕の中に一生いたい

でも……

だからこそ、ケイジさんを死なせるわけにはいかないんだ

覚悟はできている。

深く深呼吸をした