君のためなら【キミガシネ】 (ページ15)

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私は渋々ケイジさんに鍵を渡した。
ケイジさんは私の異変に気づいたのかこちらを見て言った

ケ｢信用してないとか、頼りないとかじゃないからね。
オレはAを危険な目に合わせたくないだけ｣

そんなの私だって...
言おうとしたけど、同じことの言い合いになるだけだと思ったから辞めた。

『分かってますよ！
ケイジさんは私が大好きですからねー！！』

ケイジさんはこっちを見て笑うと
箱の方へと向かった。

そしてすんなり2つの鍵も鍵穴にハマった。

ケ｢よーし。危ないかもしれないし、
おまわりさんに任せてー

...開いたねー｣

サ｢何が入ってましたか？｣

私は気づいていた。
アタマが入ってたことに。

サ｢うわぁ！！」

はぁっ...

ナ｢いやぁぁぁぁぁっ！｣

はぁっ...はぁっ...

ジ｢ま...マジかよ...！？｣

上手く息が出来ない

ソ｢待って...それ人形じゃない？｣

ソウさんの言葉なんてひとつも聞こえなかった。

箱の中身を私が見た途端にケイジさんがこっちに来てくれたことでさえ、理解が追いつかなかった。

私の頭の中はアノ時の記憶が断片的に散らばっていて

ケイジさんの声も、みんなの声も、ノイズにしか聞こえない

？｢...アイツも

...アイツも

...アイツも

...アイツも

みんなお前のせいで

死.んだんだ

あははははははははははははははははははははっ！！｣

誰なのかも分からない真っ黒の影は

大きな声で私に話している

『ぅ...ぅるさい...』

黒い影の声の中からケイジさんの声が聞こえて
やっとフラッシュバックしたアノ時の記憶はどこかに
消えていった。

ケ｢あれは人形だ。...あの時のものじゃないし、本物でもない。そして君はだれも殺.してない｣

はぁ...っ

はぁっ...

はぁっ...

過呼吸だったのもだんだん普通に呼吸できるようになった。

気づいたら皆私の周りに来ていて、心配そうな目でこちらを見ていた。

『あ、えっと...ごめんなさい

私は大丈夫ですから、続きを...』

私はケイジさんの方を向いて助けを求めた。
きっとこのままだと何があったのか聞かれてしまう。
皆に嫌われたくなかった。