First love～恋した季節 (ページ13)

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聞きたいことページ13

あー美味しかったなぁ。

〝お会計3万円になります〟

「えー、3万。3万もあったら何買えるよ。ちょっと私も出すよ。」

と言えば、

『また来ますね。』

と言って3万円を大将に渡した。
帰りの車で申し訳なさが募りずっと窓から見える
景色を眺めていた。

『また行こう。』

「やだ。だって高いもん。今度は回るお寿司屋さん行こう。」

『回転寿司。行ってないからたまにはいいね！』

「お兄ちゃん、今日はありがとう。」

『いいよ。それより明日どうします？お母さんのお見舞い行こっか！』

家に着くと夜の23時頃。
お風呂を沸かしてる。

「先に入って。」

『いいの？』

「今日は...ね。」

お風呂から出れば水を一杯飲んだ。
私もお風呂に入りでるとそろそろ寝ようかと
声をかけてくれる。

今はこの部屋で一人で寝ている。
お兄ちゃんはお父さんの部屋。

LINEの通知音が鳴るとお兄ちゃんからだった。

『もう寝てる？』

「起きてる。」

『A、俺がお兄ちゃんで良かった？』

「当たり前よ。」

16年前は私がまだ2歳の頃だったらしい。
お母さんに連れられてお兄ちゃんの元に来たのは。
それから1年後だった。13歳になったお兄ちゃんは中学受験の為に最初のお母さんのそばで暮らすようになった。物心つく時にはお兄ちゃんはもう嵐だった。ずっと大好きだから。

『俺もAが妹で本当に良かった。』

「どうしたの。急にこんな話しして。」

『いや。大したことじゃないから。おやすみ。』

そのあと、返信はなかった。

翌日、2人でお母さんのお見舞い病院に向かった。