柘榴が五粒 ページ7
ｴ ﾛｽ「えーい！」
声と共に射られた矢は一度宙を舞い、凄まじい速さで冥界へと落ちていった
そしてその矢は、一直線にAに刺さった
貴方『さて、そろそろ仕事に戻』
柳生「…？A様？」
急に言葉が途切れたAを不思議に思い、柳生は振り返った
そして振り返った先には、後頭部に矢を受け血を流し、倒れ伏すAが居た
その姿は、宛ら落ち武者のようだった←
柳生「ﾋｭｯ」
柳生はショックで眼鏡にヒビが入ったが、なんとか平静を保てた←
柳生「ハｯ…A様ｧｧｧｧｧ!!!?」
柳生は慌ててAの元に駆け寄り、抱き起こした
神であるAが死なないと分かっていても、目の前で主が血を流し倒れると、焦るものだ
柳生「A様！しっかりなさってください!!」
貴方『う……』
柳生「A様!!」
頭に刺さった矢を抜き、何度も呼びかける
するとAは薄く目を開き、意識を取り戻した
柳生「あぁ、良かった…吃驚しましたよ、もう。それにしても、一体何処から…」
貴方『………』
Aは少しぼんやりと空を見た
そして急に立ち上がると、何処かに行こうとした
それに気付き、柳生は慌てて止める
柳生「ちょ、A様？何方へ？」
貴方『……(ﾎﾞｿﾎﾞｿ』
柳生「？今、何と…」
貴方『私は！行かねばならない!!』
柳生「………はい？」
頭に矢が刺さり、意識を取り戻したかと思えば、Aは突然訳の分からないことを言い出した
柳生「行くって何処にですか」
貴方『地上だ』
柳生「何をしに行くんですか？」
貴方『迎えに行く』
柳生「誰をですか!?」
貴方『精市をだ。私はたった今、彼奴を妻にすると決めた。…いや、夫か？まあいい。兎に角行ってくる』
柳生「ちょちょちょ…待ってくださいって!!」
柳生が腕にしがみついているにも関わらず、Aはそれを引き摺りながら移動する
Aの力が強いのか、柳生が軽すぎるのか…
二人がそうやってわちゃわちゃしていると、用事で他に行っていたジャッカルが帰ってきた
ｼﾞｬｯｶﾙ「おいおい、どうしたんだ」
柳生「あぁ、桑原君！丁度良かった、手伝ってください！」
ｼﾞｬｯｶﾙ「お、おぉ…」
貴方『いいや！限界だ、行くね!!』←
柳生「駄目ですって！先ず止血を…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
