柘榴が四粒 ページ6
あの二人が悪巧みを企てた日から数日後
遂に例の事件が起こった
貴方『ふむ…この者はエレボスに連れていけ』
最後の一人を見送り、Aはやっとゼウスの所為で送られてきた亡者達を全員裁き終えた
柳生「お疲れ様です」
貴方『柳生も御苦労だった。疲れただろう、少し休憩しよう』
柳生「はい。今、お茶を淹れてきます。場所はいつもの所ですか？」
貴方『あぁ』
柳生が離れると、Aは他の獄卒達に休憩だと伝え、自身もその場を離れた
｢いつもの場所｣というのは、大地の裂け目のことである
Aは休憩の時、趣味である地上の花々を見る為にいつも其処に訪れる
貴方『柳生、いつもすまないな』
柳生「私も楽しいので、お気になさらず」
貴方『そうか…ありがとう』
柳生「いえいえ。そういえば、地上ではもうすぐ水仙が咲き誇る時期ですね」
貴方『そうだな。あの花は仄かに甘く良い香りがするから好きだ』
Aはそう言って近くの椅子に腰掛け、上空にある大地の裂け目に目を向けた
其処から見えた美しく咲く花々は、A達を魅了させた
そして暫くすると、其処に一人の青年が現れた
貴方『む？あれは……』
Aは気になり、思わず身を乗り出した
柳生「あぁ、あれはデメテル様のご子息、精市様ですね。花を摘みに来たのでしょう」
貴方『そうか、姉上の…道理であんなにも美しいわけだ』
そう言うと、Aは少し黙り込んだ
柳生「？どうされました？」
貴方『…いやなに。あの者は、光がよく似合っていると思っただけだ。私と違い母の美しさを受け継ぎ、意志の強そうな良い目をしている。…少し羨ましいと思ってしまっただけだ』
柳生「A様…」
Aは少し寂しそうに目を伏せ、柳生はそんな主の姿を見て何とも言えない気持ちになった
そんな二人を、遥か上空から見ていた神達がいた
そう、アフロディーテとエ ロスである
ｱﾌﾛ「あ！丁度いいタイミング!!エ ロスちゃん、やっちゃって！」
ｴ ﾛｽ「はぁーい♡」
この二人はあの日からずっと機会を伺っていた
Aが幸村を見つけるこの日を!!
【エ ロス】
今回の元凶その2。愛と性の神で、当たった者を恋煩いにさせる金の矢と逆の効果を持つ鉛の矢を持っている。一説ではガイアと同世代のショタジジイ
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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