柘榴が四十二粒 ページ44
涙ながらに我が子を抱きしめ返すデメテルの姿に、ゼウスはおいおいと泣き出した
言っておくが事の発端お前だぞ←
ｾﾞｳｽ「うっ……良い話だなぁ…！(ｸﾞｽｸﾞｽ」←
ﾍｽ「まだ終わってないのよゼウス。ところで、精市君は柘榴を全て食べていないのよね？」
ヘスティアがそう問いかけると、幸村は目を擦りながらデメテルから離れ、ヘスティアの方に向き直った
幸村「ｽﾝ……はい…少し口にした時にAさんが来てくれたので」
ﾍｽ「因みに、どれくらい食べたかは覚えてる？」
貴方『あの姉上、実物がここにありますので、これを見れば分かるかと…』
ﾍｽ「ありがとう。ふむふむ…ゼウス」
ｾﾞｳｽ「はいはい。えっと、一粒を地上の時間でこれぐらいとして、減り具合から見ると四粒ぐらいか？となると…」
ゼウスはヘスティアから手渡された柘榴を手に、予め用意していた紙にペンで計算式らしきものを書いていった
そうして暫くすると、計算が終わったのかゼウスが紙から顔を上げた
ｾﾞｳｽ「……よし、こんなもんか？」
貴方『決まったのか!?』
ｾﾞｳｽ「おう！えっとじゃあ……」
ゼウスは態とらしく咳払いをすると、いつもの巫山戯た様子ではなく、真剣な面持ちで幸村を呼んだ
その表情は、正に神々の王と呼ぶに相応しいだろう
ｾﾞｳｽ「精市」
幸村「は、はい」
ｾﾞｳｽ「地上の者が冥界の物を口にした時、その者は冥界で暮らさなければならない。それは理解しているな？」
幸村「…はい」
ｾﾞｳｽ「よって、これよりお前の処遇を言い渡す」
いつもと違う父の様子に若干戸惑いながらも、幸村は高鳴る胸を押さえつつそれを聞いた
ｾﾞｳｽ「結論から言えば、お前が冥界で暮らすこととなる。だがそれは一年の四分の一、つまりは三ヶ月のみとする」
幸村「……え？」
もっと長い時を言い渡されると思っていた幸村は思わず唖然とした
同じくそう考えていたデメテル、A、柳の三人もポカンとした表情でゼウスを見つめた
然しヘスティアは何となく結果を分かっていたのか、ニコニコとしていた
ｾﾞｳｽ「運が良かったな！姉貴が止めずに全部食ってたら、それこそ一生だったぞ〜」
幸村「そ、それだけでいいの？」
ｾﾞｳｽ「おう！(じゃないと姉貴達が怖いし…)」←
続く
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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