柘榴が三十五粒 ページ37
その言われたことというのも、幸村が冥界に来た翌日にAから言われたことだ
『食事は私達が用意する。だから絶対に
Aがそう言ったのにも理由がある
冥界の食べ物は冥界に住む者しか口にできないからだ
というのも、地上の者達に有害だからとか冥府の者以外にとって吐き出す程不味いからという訳では無い
冥界以外の者が口にすれば、その者は冥府の正式な掟によって冥界での永住が強制的に決められる
まあ簡単に言えば日本でいう“ヨモツヘグイ”だ
因みに、この掟については冥府の王であるAですらどうすることも出来ない
だからそうならない為にも、Aは幸村に事前にそう言っておいたのだ
まあ食うなとは言ったけど、その肝心な理由とかは一切言ってないんだけどね←
幸村「あの…でも俺、Aさんから何も食べるなと言われてて……」
ｱｽ「一つくらいならバレませんよ！ほらほら見てください。この艶やかで甘そうな実を！」
幸村「でも……」
ｱｽ「さぁ！さぁ!!」
幸村「………」
一方その頃、Aは柳と合流しデメテルからの言伝を聞いていた
貴方『姉上がそんなことを…』
柳「そうだ。だから早く彼を帰そう」
貴方『はぁ…(ゼウスの言うことを信じた私が馬鹿だった……)精市にこのことは伝えたのか？』
柳「あぁ。一応お前からも言ってくれ」
貴方『……分かっている。精市は何処だ？』
柳「俺の部屋にいると思うぞ」
貴方『そうか。では私も行こう』
Aはそう言うと他の部下達に休憩だと言い渡し、柳を連れて彼の部屋に向かった
然し柳の部屋に着いたものの、幸村は其処に居なかった
貴方『？此処に居るんじゃなかったのか？』
柳「いや、居たんだが…別の所に移動したんだろうか」
貴方『だろうな。…ん？』
Aがふと窓の外を見ると、中庭に幸村が居るのが見えた
それと同時に、アスカラポスが側にいることにも気が付いた
貴方『居たぞ、中庭だ』
柳「あぁ、彼処に居たのか。…一緒に居るのはアスカラポスか？今日は非番だろう、何故彼奴が居るんだ」
貴方『さぁ……！』
Aがまた中庭の方を見ると、丁度アスカラポスが幸村に柘榴を渡しているところが見えた
それを見たAは血相を変えて部屋を飛び出して行った
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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