柘榴が二十九粒 ページ31
柳「はぁ……(デメテル様がまさか、あんな事を為さるとはな。さて、どうしたものか)」
あの後、柳はゼウスにデメテルを説得するように泣き付かれ、今まで数日間デメテルの傍で説得を続けた
結果、説得は成功した
柳は幸村に冥府の食物を一切口にさせないことを条件につけ、彼の帰還を約束した
神話ではゼウスが約束しましたが、それはまあ…話の都合ということで！←
幸村「(あ、居た)柳さん！」
柳が幸村をどう連れ戻すかを考えていた時、丁度その本人が声を掛けてきた
柳「おや、精市様。どうかされましたか？」
幸村「えっと……Aさんのことで聞きたいことがあるんだ」
柳「………(この様子からして、Aとは仲良くやっているようだな。然し、彼奴は一線引いているといったところか)」
幸村の真剣な表情を見て、柳は事情を察したのか何も言わずにいた
そして暫くすると、深い溜息をついた
疲れによるものか、はたまた主のヘタレっぷりに対するものか…恐らく後者だろう←
柳「はぁ……」
幸村「な、何かごめんね…」
柳「いえ、貴方にではないのでお気遣い無く。…そうですね。此処ではなんですので、此方に」
幸村「あ、うん…」
柳は幸村を一先ず、自身の書斎に案内した
人通りのある廊下や庭ではゆっくり話す事が出来ないと思ったのだろう
柳「狭い部屋ですが、ゆっくりしてください」
幸村「あぁ、ありがとう」
柳「いえ。それで…聞きたいこととは？」
幸村「…Aさんのことについてだよ」
柳「ほぉ。具体的には？」
幸村「過去というか…此処に来る前と来た当時、彼女がどんな人だったのかを聞きたい。俺が幾ら聞いても覚えてないって誤魔化すばかりで……」
柳「成る程…(やはりか)」
柳はそれを聞き、考える素振りをして黙っていた
が、すぐに口を開いた
柳「そういったことは本人から聞くのが一番なのですが、本人が話したがらないのなら仕方ない…俺が話します」
このままじゃAの為にも、幸村の為にもならない
柳はそう考えてAの過去を幸村に話すことにした
幸村「！じゃあお願いするよ」
柳「はい。…あ、因みにどこまで話を聞かれましたか？」
幸村「えっと、戦争が終わって領地を決めた所…かな」
柳「ふむ…では、その辺りから話しましょう」
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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