柘榴が十五粒 ページ17
さて、では此方も話を進めよう
所変わって、此処はデメテルの神殿
デメテルが庭の手入れをしていると、其処に丸井が慌てた様子で入って来た
丸井「デメテル様！大変です!!」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「騒々しいですね、少し落ち着きなさい」
丸井「それがそうも言ってられないんですよ!!」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「はぁ…どうしたのですか？」
丸井「それが…っ、幸村くんが何者かに攫われました！」
肩で息をして冷や汗をかきながら丸井がそう言うと、デメテルは驚いて持っていた園芸鋏を落とした
ﾃﾞﾒﾃﾙ「何ですって!?」
丸井「数分と無い間に居なくなったので、恐らくそれなりに力のある神の仕業かと…」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「あぁ、そんな…！」
幸村はその美しい容姿と優しい性格から好意を抱かれることが多く、ニンフや人間は勿論、位の高い女神に言い寄られる事は今までもあった
ゼウスのような力のある神に攫われるんじゃないか
デメテルは何時の日かそんな予想をしていた
ﾃﾞﾒﾃﾙ「こうならないように貴方を側につけていたのに…」
丸井「も、申し訳ありません！」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「こうしてはいられません。ブン太、ヘカテーを呼びなさい」
丸井「ヘカ…？」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「柳蓮二です！今は冥府にいると思います。早く！」
丸井「は、はい!!」
丸井はデメテルにそう命じられ、急いで冥界へと降りて行った
何故柳を呼びに行かせたのかというと、贖罪の神である柳なら、何か知っているのではとデメテルはそう考えたのだ
暫くすると、柳が丸井に引き摺られながら神殿にやって来た
時間軸的には、幸村が庭に案内され始めた頃だ
丸井「連れて来ましたァ!!」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「ご苦労様。蓮二、貴方に聞きたいことがあります」
柳「は、はぁ…何でしょうか」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「私の大切な息子が、何者かに攫われたのです。貴方なら何か知っているかと」
柳「成る程(もう知られていたとは…これはもう言い逃れ出来ないな)」
そう思った柳は、「このまま黙っていても仕方がない、全て話してしまおう｣と考えた
ﾃﾞﾒﾃﾙ「それで、何か知っていますか？何でもいいのです。声を聞いたとか、影を見たとか」
柳「…実は今、来客がいらっしゃいまして。
それが精市様なのです」
ﾃﾞﾒﾃﾙ「！それで、誰が連れてきたのですか？」
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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