柘榴が十四粒 ページ16
柳生「では柳君、私達はそろそろ行きますね」
柳「あぁ、頼む」
柳生「はい。では精市様、行きましょう」
そう言って柳生達が部屋を出ると、幸村はそれに付いて行った
しかし行き先を教えられておらず、何処に行くのかと少し不安げな表情を浮かべていた
すると幸村の不安を感じとったのか、柳生が振り返った
柳生「精市様、花はお好きですか？」
幸村「え？あ、はい。好きです…」
柳生「なら良かった！これから、此処の庭へとご案内します。地上には無い花が咲いてますので、きっと気に入るでしょう」
幸村「そうなんですか？」
柳生「はい！…と言っても、地上に咲く花のように色鮮やかではありませんが……」
仁王「咲くのは黒か寒色の花だけじゃ」
花は咲くのに、何故そんなに寂しい色しかないのだろうと幸村は疑問に思うと同時に、その昔にデメテルに言われたことを思い出した
《神々の領土に自然と咲く花というのは、其処に住む神の心に影響されるの。例えば幸せと感じる神の元には明るい色の花が咲くし、逆に悲しみや寂しさと感じる神の元には青っぽい色の花が咲くのよ》
《じゃあ、お父様の所は何色？》
《(常に欲 情してるし)ドピンクじゃないかしら》←
ついでに、デメテルの余計な一言も←
その会話を思い出し、幸村はこの冥界の主がどのような人物か気になった
幸村「あの…此処のご主人は一体、どんな方なのでしょうか」
柳生「…あー、えっと…貴方も一度、会われたと思うのですが……」
幸村「え？」
柳生「その…貴方を連れて来たのが、この冥府の主なんです」
幸村「！」
仁王「ん？どういう事じゃ？」
申し訳なさそうに事実を告げる柳生
先程まで自分の涙を拭っていた人物を思い浮かべ驚愕する幸村
何が何だか分からない置いてきぼりの仁王←
三者三様とは、正に文字通りこのことだろう
てか仁王だけマジで何も説明されてないな←
幸村「そう、ですか…では、あの人の名前は？」
柳生「え？あの人、ですか？彼女…の時の名前はまた自分で名乗らせてやってください。ですが、彼の時はハデスと申します」
幸村「彼？」
仁王「そうそう。俺達のご主人様は男にもなれるんじゃ。じゃから、仕事で男になっとる時は是非ハデスと呼んでやってくれ」
幸村「は、はあ…」
頭に｢？｣を浮かべながら、幸村は頷いた
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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