柘榴が十粒 ページ12
貴方『今、帰ったぞ』
ｼﾞｬｯｶﾙ「お、おかえり」
柳生「あぁっ、やっと帰ってきました！」
Aが天界から帰還し、それにジャッカルと柳生が慌てて出迎えた
貴方『どうした、そんなに慌てて』
柳生「心配していたんですよ！ゼウス様が貴方に余計なことを言わないか!!」
貴方『余計なことって…』
否定出来ないのか、Aは少し苦笑を浮かべた
ｼﾞｬｯｶﾙ「それで、ゼウス様は何て？」
貴方『彼奴曰く、強引に攻めるのも手だと』
ｼﾞｬｯｶﾙ(“攻めるのも手”…？)
柳生(あの方は一体、何を仰ったんだ…)
二人が不安に思う中、Aは着々と地上に行く準備を進めていた
それに気付いた柳生は、唖然としてAに聞いた
柳生「A様？何してるんですか？」
貴方『少し出てくる。悪いが、また留守を頼む』
ｼﾞｬｯｶﾙ「それはいいが…何処に行くんだ？」
貴方『地上だ。早速だが、ゼウスの作戦とやらを実行しようと思ってな。じゃあ行ってくる』
柳生「ちょっとA様！…もぉぉぉぉぉ!!!」
部屋を出て行ったAの背中に、柳生は大声で文句を言った
その後には、そんな柳生を宥めるジャッカルの声も聞こえてきた
然しAはそれも無視し、長く暗い廊下を一人進み続けた
その間もAの心の中は、幸村のことでいっぱいだった
貴方(やっとだ、やっと会えるぞ!!あぁ、精市…私の愛おしい者よ…今、会いに行こう…!!)
…傍から聞いたら、ヤンデレストーカーみたいなセリフだなコレ……←
貴方『ええと、確か……あぁ、此処だ』
Aは館を出て、隣にある見張り台に登った
其処は冥界で一番高く、最も上に近付ける場所でAは其処から大地を裂き、地上に行く事が狙いなのだ
貴方『…よし、始めよう』
Aはそう呟くと、何かを念じ始めた
すると裂け目の先、丁度幸村が花を摘んでいる所で水仙の花が咲き出した
それに幸村が気付き、近寄って来た
幸村「あれ？こんな所に水仙が咲いてる。周りは他の花ばかりなのに…でも、凄く綺麗」
そうやって幸村が水仙を摘もうとした、その時だ
貴方(今!!!)
Aは自身の武器である二叉の槍、バイデントを手に持った
そして見張り台の屋根から勢いよく飛び上がり、そのまま裂け目に槍を突き立てると大きく広げ、地上へと飛び出した
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死音心音2.0(プロフ) - 仁王彩香さん» コメントありがとうございます!!はい、これからも頑張らせていただきます!! (2020年5月23日 14時) (
レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 初めまして作品見ました^ - ^続きの更新頑張ってください！！ (2020年5月23日 12時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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