【文スト】同性、しかも上司に恋をしました【男主】

36.第丗参話 ページ36

数時間後…


貴方『これが最後だな……よし！
今日の仕事はこれで終わりだ。
お前等、お疲れさん！』


最後の書類を纏め終え、俺がそう云うと

他の奴等は気が抜けたように脱力した


「ぃやったー！終わったー！」


「早く終わって良かったですね」


後輩達はダラダラと帰る支度をし乍、

｢大変だった｣だの｢疲れた｣だのと云っている


呑気な奴等だよ、全く…


そんな連中に苦笑を浮かべていると、

準備が終わったのか、次々に立ち上がった


「じゃあ隊長、お疲れ様でした」


貴方『おー』


「お先っスー！」


「あっ！コラ待て！ったく……
隊長、お先に失礼しますね」


「隊長も早く帰ってくださいね！」


貴方『分かった分かった。
ほら、気を付けて帰れよ』


そうやって帰って行く後輩達を見送ると、

横にいた英治が声を掛けてきた


吉川「お前は帰らなくていいのか？」


貴方『嗚呼。もうちょっとしてからな』


吉川「それはいいが……
あまり無理をするんじゃないぞ」


貴方『ははっ、分かってるって』


横光「Aさん、先に失礼します」


貴方『おう、お疲れさん。気を付けてな』


横光「はい。あまり遅くならないでくださいね。
行こう、川端」


康成は利一の言葉に頷くと、俺に軽く会釈をして

利一と一緒に部屋を出て行った


そんな二人を見て、英治も｢では俺も｣と

立ち上がって自分の荷物を持った


吉川「鍵は此処に置いておくぞ。
帰る時に閉めてくれ」


貴方『ん、サンキュ』


吉川「…終電を逃さぬよう、早く帰るのだぞ？」


貴方『んー…』


俺が適当に返事をすると、英治は溜め息をついて

出て行った


俺が残ったのには、少しばかり理由があってな


今日潰した奴等について気になるところがあり、

調べたいと思ったからだ


○×組は今まで危険視されることも、大した勢力も

無く、何方かと云えば弱小な組だった


××も確かに前からある密輸組織だが、此奴等は

臆病な連中で商品を横流すのが精一杯の筈


そんな動機も度胸も無いような奴等が、何故急に

ポートマフィアを敵に回すよう事をしたんだ…？


先日拷問をした彼奴もそうだ。一体どうやって

内部に潜り込んだんだ？


彼奴一人で潜入出来たとは思えねぇ


…真逆、マフィア内に協力者が居たとか？


俺の考え過ぎかもしれんが、もしかしたら……



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