怪盗ジョーカー～満月の怪盗～２【スペード】 (ページ9)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:24,196 hit

L'ombre a piqu(影は舞い降りた) ページ9

貴「自分の足元をよ～く見て下さい」

紫色の髪の女性警部に指を指しながら言う。警部達は私が示した方を見た。

そこには、白い足跡があった。私が停電の前に落としておいたチョークの粉だ。

貴「誰だか分かる様に落としておいたんです。まあ、もう犯人は分かった感じですかね」

鬼「ということは：：：お前がジョーカーか！」

私の言葉に、鬼山警部は女性警部の方に目を向ける。けれどジョーカーはそれを否定した。

ジョー「いや、そいつがジョーカーと名乗るのは１０年早い。そうだろ？偽物さんよ！」

そう、その人はジョーカーではない。

本当の姿は、多分ジョーカーに似た偽物のジョーカーだ。

銀？「フフフッ、まさか貴様：：：」

鬼「ジョーカーの偽物だと！？そうか、あの予告状も偽物だったのか！」

銀？「アッハハハ！そうさ、俺は光を塗りつぶす黒い影！シャドウ・ジョーカーだ！」

そして、姿を現した偽物のジョーカー：：：その姿はジョーカーと反対に濃い紫色のスーツを着た言った通り、黒い影だった。

私とジョーカーは腕を組みながらそいつを見る。

貴「警部さんはどこにやったの？」

シャ「そいつは、多分トイレで助けを待っているだろうな」

モ「銀子～！」

ピンクの警服を着た女性がトイレへと走って行く。すると左手に武器の傘を持ち、右手に『ジェメニの王冠』を持ったシャドウ・ジョーカーが私達を指差す。

シャ「それより、お前達こそいい加減レポーターごっこをやめろ。本物さんよ？」

鬼「え？」

待ってましたかと言わんばかりに、私とジョーカーとハチはガムを破裂させて本当の姿を現す。

鬼「あー！ジョーカーが二人と：：：怪盗フル・ムーン？」

ジョー「良くも俺の名を語ってくれたな！」

貴「しかも、私の親友のジョーカーの名を汚すなんて許せないにも程がある！」

ジョー「ハッ！仲良しごっこなんて馬鹿な真似はやめろ。ハート」

貴／ジョー「「！？」」

シャドウ・ジョーカーの一言で、私とジョーカーは体を強張らせた。

だって、私の本当の名を知っているのはジョーカーとクイーン、そしてキングだ。

何故、赤の他人であるシャドウ・ジョーカーが知っているの？

シャ「ふん、相当驚いているようだな」

貴「驚いてるに決まっている：：：何故貴方が私の名を知っているの？」

私の言葉にシャドウ・ジョーカーはニヤリと不敵に笑った。