少女と少年の繋がり 蒼星石side ページ14
蒼「：：：お休み、蒼」
机に突っ伏して眠る少女に、僕は黒髪を撫でながら愛おしそうに見る。さっきまで僕を見ていた：：：僕達と同じ色の『オッドアイ』。
その『オッドアイ』が重要な事を意味する事を彼女は分かっているのかな？
いや、分かっていない。分かるはずもない。
蒼「彼女に『あの頃』の記憶はない」
彼女には思い出してほしい。けれど、思い出して欲しくない。矛盾な思いが僕の心を不安にさせる。
思い出せば、彼女自身の『秘密』が分かる。
けど、それは彼女につらい記憶を思い出させるだけで：：：だから『あの頃』の記憶を消したと言うのに。
『蒼星石：：：』
蒼「：：：！」
僕を名前を呼ぶ声が、後ろから聞こえる。それは僕に懐かしさを覚えさせた。僕は一刻も顔が見たいと後ろを振り返る。
そこには、僕の知っている：：：いや、僕が大好きだった少年がそこに立っていた。
体は透けているけれど、顔や体はあのまま：：：僕は名前を呼ぼうと口を開く。が、少年は人差し指を自分の口に持って行き、僕に口止めをする。
『シー：：：声を出してはダメだ。蒼星石』
少年はそう言うと、机に寝ている蒼に近付いた。寝ている蒼の顔は髪の毛に隠れていて見えないまま。
少年は蒼の髪の毛を自分の手ですくい、顔が見えるように耳に掛ける。
蒼は気付かないまま眠り続けている。
『本当に僕に似ている：：：そう思うだろ？蒼星石』
蒼の寝ている顔を見て、少年は僕と同じように愛おしそうに眺める。それは、多分：：：自分の生まれ変わりだから。
蒼「それはそうだよ。貴方の生まれ変わりなんだよ？：：：ローラン」
似ていない訳がない。そう言うと、少年は少し複雑そうな顔をする。
ロ『：：：そうだね。けど』
蒼「？」
ロ『彼女は彼女だ、蒼星石。僕は、彼女を自分のために利用しようとは思わない。僕は彼女を生まれ変わりにしてしまったがために、重い役割を背負わせてしまった』
少年の言葉に、僕は再び蒼を見る。それはこれから僕らに起きる事：：：彼女を大変な事に巻き込んでしまう事を予知していた。
少年は僕を見てから、手を伸ばして僕の頭を撫でる。
ロ『いいかい、蒼星石。もし、彼女が危険な目にあった時は：：：助けてくれるね？』
僕は、その言葉に強く頷いた。
蒼「大丈夫」
ロ『そう、良かった：：：』
僕の言葉に、少年は嬉しそうに頷いて：：：そして：：：：：：消えた。
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RIN - 蒼星石って女の子ですよね？あれ？ (2017年12月10日 20時) (
レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
迷い少女 - 禁断の恋……グッジョブです！keitoさんナイスです！蒼星石私も大好きです！ (2017年2月11日 21時) (レス) id: 5455d9796b (このIDを非表示/違反報告)
スズム - 私こんな小説まっていました！続きまってます (2016年9月3日 23時) (レス) id: f5753a9cbf (このIDを非表示/違反報告)
AYURI(プロフ) - keitoさん» (`・ω・´)ゝﾋﾞｼｨ (2016年4月12日 17時) (レス) id: ec5663ae21 (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - はい、読ませて頂きます<(_ _)> (2016年4月12日 17時) (レス) id: 5710870048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：keito | 作成日時：2015年7月6日 17時
