ツイステッドワンダーランド～狂気と無邪気のライラック～２

深い深い、闇の夜。

道端に倒れる私の上からはこの国では珍しい大雨により、降り注ぐ雨粒が容赦なく当たる。

「：：：痛い」

両親から受けた傷と５日間の空腹によって私の身体は動く力もない。

「：：：ウフフ」

私、このまま死ぬのかな？

まあ良いか、誰も私を必要としない。

いや、私の大切な弟だけ。

死ぬなら弟と一緒に死にたい。

弟となら私は：：：、

「おお、お主が探しておった幼女か：：：」

突如として私の前に現れた人物。その人物は私を抱き上げて毛布で私を包んでくれる。

「こんなに痩せ細ってのう：：：大丈夫じゃ、今から美味しい物を一緒に食べよう」

抱き上げられた体は彼の暖かい体に包み込まれた。深紅の瞳の彼は私に優しい笑みを向ける。

「あなた：：：は？」

「わしか？わしは：：：」

彼は私の髪を優しく梳きながら、自身の名を私に告げた。執筆状態：続編あり(連載中)