片想いの私と菅原孝支 (ページ15)

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プッチンプリンが13個ページ15

それは中学時代の話。
中学3年後半。
バレー部マネージャーとして
コートの外で部員達のプレーを見ていた時のこと。

やはり、及川はチャラく見えるものの
バレーに関しては誰もが認めるほどだった。

相変わらず今日も正確なトスで
体中に鳥肌が経つのがわかる。

｢休憩｣

その一言で、動きが止まる部員。
さすがに人数がいる中
1人でドリンクなどを渡す。

｢Aちゃん、俺にもちょうだい｣

馴れ馴れしく下の名前で呼んでくる及川に対し、ガン無視を交わす私。

｢あれれ？Aちゃーん、｣

目の前置いてあるはずのドリンクを
自分で取ろうとしない及川に対し
さらなるイライラが募る。

｢はい、岩泉｣

｢おーサンキュ｣

｢ねぇ！なんで岩ちゃんだけ！｣

｢あーもーすぐ近くにいるんだから取りなさいよね｣

｢あ、わかった！Aちゃんってツンデレでしょ、俺に惚れた？｣

なんて、意味わからないことを言い出す及川にあきれる私。
もちろん隣で聞いてた岩泉も
こいつ馬鹿なのか？という顔をしている。

｢あーはいはい。確かに貴方のプレーは好きですが、性格、顔は好みじゃありません｣

と言いながらドリンクを渡す。
後ろでざまぁと、笑う岩泉。

｢え、、今好きって｣

どんだけ都合のいい耳よ。
後半聞こえてましたか？

｢そっか、Aちゃんは、俺の事が好きなんだね。でもごめんね、俺今バレーに集中したくて。｣

なぜか振られる形になる私。
ほんと。

黙ってればイケメンなのにな。