プッチンプリンが11個 ページ13
部活が終わり
今度こそ帰りの支度をする私。
｢あのーすみませんどいて貰えますか？｣
なんて、私よりだいぶ身長のあるメガネくん。.......確か、
ﾎﾀﾙ
｢月島蛍くん！｣
｢....人の名前も覚えられないんですか？｣
と、一瞬眉毛が上がる彼。
私よりでかいせいで見下されてる気分だ。
｢え、あ、ごめん！｣
ｹｲ
｢ツッキーの下の名前は''蛍''って読むんですよ｣
と、アホ毛がぴょんぴょん跳ねてるそばかすが特徴の男の子。
｢なんでお前が説明するわけ、山口｣
｢ごめんツッキー｣
目の前で繰り広げるそれを見ながら
思い出す。
｢ありがとう....山口くん！｣
｢いえ！｣
｢で、そこどいてくれますか？｣
と、面倒くさそうにため息をつく月島くん。
｢ため息をつくと幸せが逃げるんだぞ｣
なんて、昼間言われたことを
言うと
｢おー俺の名言｣
と、月島くんの後ろから聞こえてくる声に
恥ずかしくなる私。
｢へぇ、人の名言パクってまでもしかして木村先輩って｣
｢わぁぁぁぁぁぁぁあ、月島くん？｣
と、叫ぶ私にビックリすると同時に
何かを察したの
ニヤッと笑う月島くんは
ほんとに、生意気な1年生だ。
｢おお、どうした、木村いきなり大声出して｣
｢なんでもないです。さ、帰りましょ｣
そう言って
階段を降りる私達。
｢あの、木村先輩｣
と、私の名前を呼ぶ飛雄ちゃん。
｢ん？｣
｢バレー嫌いになった訳じゃないんですよね｣
｢あーうん。好きだよ。｣
でも、それと同時に、菅原を好きになってしまったから
そんな気持ちでバレー部マネージャーなんて
無理でしょ。
とも言えず
耳元でボソリとつぶやく
｢及川にばれたら文句言われるでしょ？｣
と言うと、納得したように
｢あー｣と、もらす。
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作者名：初春 | 作成日時：2019年8月18日 15時
