8話 ページ8
「Aおはよー」
『お、おはよう』
だめだあたし!明らかに動揺してるよ…
慧もニヤニヤしている。
「やっぱそうなんじゃん」
あたしが返事に困っていると、慧がスマホの画面を見せてきた。
「はい、これ」
それは、QRコードだった。
『何これ』
「なんだろーねぇ、とりあえず読み込んでみなよ」
すると、それはLIN⚪のアカウントだった。
名前とアイコンが表示される。
"山田 涼介”
はぁぁぁあ!?
コイツ…
『な、なんでこれ』
待ってましたと言わんばかりの表情の慧。
「オレ、中学一緒だったから」
一緒だったのか…
一緒なのに名前忘れたんか!?
「近づくためにはコミュニケーションとんなきゃね」
ここまで来たらもう隠せないよ…
『慧、鋭すぎ』
そう言うと、慧はにっと笑った。
「Aは大切な幼なじみだから
見てればすぐ分かるよ」
大切な幼なじみ…か。
『…うん。ありがとう』
あたしは山田君のLIN⚪を追加して、スマホをしまった。
学校につくまで、慧とくだらない話をして、いっぱい笑った。
楽しかった。
でも、あたしは考えられてなかった。
大切な幼なじみの気持ちを。
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作者名:白米(はくべい) x他1人 | 作成日時:2017年4月19日 18時