その１２ ページ14
宿儺「この程度で返すとでも思ったか？
変な女だな。執拗に小僧に執着する意味もわからん」
「私が戦う理由なんてどうでもいいんだよ…ただ今、異様にムシャクシャしてんだわ、だからその鬱憤くらい晴らせろ。
テメェなんぞに私達の貴重な空気を吸わせる価値なんてねェ。
いい加減上の奴等と一緒に消えな、クソジジイ」
――そう言い放ち、ニヤリと笑う彼女は最早俺の知っている藤堂さんじゃなかった。
伏黒(……プロだ)
彼女は精神的にも肉体的にも、既にほぼ限界まで鍛えられている。
するとその言動に機嫌を損ねたのか、宿儺は一瞬にして彼女を殴り飛ばす。
ゲホゲホ、と咳き込む彼女。だが宿儺はそこで止まるどころか、指で何かを斬るように動かす。
瞬間、彼女の両足は鮮血に染まった。
「っ、あ゛あ゛あ゛ぁあああっ！！」
伏黒「藤堂さんッッ！！！クソッ、鵺！！」
完璧に切断されてはないとはいえ、やはり激痛が走るのか藤堂さんは悲鳴を上げて倒れ込む。
俺は瀕死状態の鵺をなんとか出して彼女の元に向かわせるが、そこに辿り着く前に宿儺は彼女の首を絞め上げた。
宿儺「余程死にたい様だな。
なら望み通り、今ここで殺してやろうか？」
「ご……がッ……」
血をドボドボと吐く藤堂さんに、俺は必死に打開策を生もうと考える。
何か、何かしなくては。
―――だが、今の俺に何ができる？？
式神はほとんど出してしまった。身体も思うように動かないし、もう戦う気力なんて……
そんな事を考えていると、突然宿儺が藤堂さんを離して俺の方に向かう。
宿儺「とはいえ…コイツにこんなに簡単に死なれても困るな。
ケヒッ、夜兎の子孫を残しておくのもいいかもしれん。
よし、まずお前から先に殺るとしよう。小娘は後でどうするかじっくり考えてやる」
ニマァ、と笑った宿儺に俺はかろうじて立ち上がる。
順路が変わっただけだが、少し安心した。つまり俺が死なない限り藤堂さんはこれ以上怪我する事はない。
チャンスは今しかない。俺が息をしている間に、なんとかして宿儺を止めなければ。
ふらつく頭を他所に、俺は構えを取った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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勇者の人(プロフ) - ボブさん» まだまだ話は続きますのでご安心を（笑）お褒め頂き光栄です、素敵なコメントありがとうございます！頑張りますね！！ (2021年2月24日 23時) (
レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 菫さんが死んじゃってとてもびっくりしております！イラストもいつもお上手で見ていて楽しいです！今後の展開にとてもワクワクしてるので！頑張って下さい！！！ (2021年2月24日 23時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - もはや自分誰さん» 了解です、ご確認ありがとうございます！！ (2021年2月20日 23時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
もはや自分誰(プロフ) - 勇者の人さん» イラストのリクです()わかりにくくてごめんなさいです() (2021年2月20日 20時) (レス) id: d3545b8ebb (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - もはや自分誰さん» ありがとうございます！すいません、描くって、イラストの方で間違いないですかね？話のリクエストでしたら少々時間がかかりますが、イラストでしたら一日もあれば描けますよ！ (2021年2月20日 19時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2021年2月16日 6時
