その１７ ページ41
やがて宿儺は未だに彼女を抱えたまま歩き始め、話を続けた。
宿儺「しかしなんだ…仮にも人類最強と呼ばれた部族の血を持った化け物級の人間が、小僧に己の威厳や自意識もお構いなしに羞恥心を煽られた実際の気分はどうだ？」
「いやなんで掘り返すんだよ…やめろ」
宿儺にそう言われると図星だったのか、顔を自身の片方の拳で隠す菫。
宿儺「別に赤面する事ではなかろう。それとも抱えられた事がそんなに恥ずかしいか？
"年下"の、
小僧に。」
「……やめろ、マジでやめろ。」
わざと煽る様に囁く宿儺。菫は睨みつけるものの、生憎頬が鮮やかな朱に染まってるせいか普段とは違って全く怖くなかった。
宿儺「ケヒヒヒッ、やはりお前は面白いな。最初は猫をかぶった冷酷非情で生意気な小娘だと思っていたが、小僧並に感情も目まぐるしく変わる。
愛いな、見てて飽きん」
「やーめーろーやあぁぁぁっ！！」
ばかあぁあっ！と我慢できなかったのか、必死に抵抗してジタバタするとようやく降ろしてもらえる菫。
「わかった、もうお前の勝ちでいいから！！もういいから帰れ、帰ってくださいお願いします！！帰って悠くんとバトンタッチしろください！！」
そう言って菫は必死に頭を深く下げる。
宿儺は顔を歪めた。
宿儺「…また俺に指図する気か？」
「じゃあどうやって帰れって言えばいいんですかねェ？！！」
宿儺「あ？まず伏せて頭を地べたに擦りつけながら必死に乞うのが礼儀だろう」
「どこの礼儀だよそれ！！江戸時代でもそんな作法ねーぞ！！
つか何コイツ、どんだけ俺様入ってんだよ、ここまで来るとうぜーわ！！」
もう喋んな、と言うと菫は腰を掴まれて帯を緩められそうになったので「あ、嘘ですごめんなさい」と縮こまる。
宿儺「フン……今は任務中か。」
「あ、ああまあそうだけど……いやだからさっさと悠くんと代わってくれませんか？！一応これ悠くんの見せ場なんだけど！」
そう菫が呆れた様に返すと、宿儺は不機嫌そうに彼女の頭を見下ろした。
宿儺「…気に食わんな。小僧がそんなに好きか」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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勇者の人(プロフ) - ボブさん» 私自身シリアスも好きなんですが長くなると空知先生みたいにどうしてもギャグ突っ込みたくなるんですよね（笑）菫ちゃんはキャラクターを創作してきた中でもかなりヤバめのキャラなので楽しんでいただけて幸いです。コメントありがとうございました！ (2021年1月20日 2時) (
レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 銀魂が絡むだけでこんなにもギャグ路線に行くのがすごいと思いました！たまにヤバくなる菫さんを見るのが最近の楽しみになってきました！更新頑張って下さい！ (2021年1月20日 2時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2021年1月14日 8時
