貴様らとっくに両想いだからな！？【天祥院英智】

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−Wataru Side−


「北斗くぅ〜ん！ 待っていましたよ☆」

「っいきなり飛びついてくるな！」


Aさんが涙を流しているのを目撃し、恐らく勘違いをしたようで私からAさんを守るように部室から退出させた北斗くん。
彼女は突然追いやられた身なので、訳が分からず外で呆然としているでしょうねぇ☆



「って、今はそんなことどうでもいいな……。

おい部長、生徒会長に言いつけるが覚悟はできているか？」



「おや、やはり北斗くんは誤解をしていますね」

意味が分からないとでも言うように、頭上にハテナマークを浮かばせる北斗くん。


私が説明するより、Aさんが直接説明した方が説得力はあると思いますが……彼女はもう部室の扉の前から去ってしまったみたいですね。

けれど、どうにかして英智にバレてしまうのは避けたい。
まぁ北斗くんはしっかり順を追って説明すれば理解できる子なので、そこまで心配する必要はありませんけどね☆




「その北斗くんの誤解を、私が解いてみせましょう☆」

＿＿＿＿


.


「……そういうことだったのならもっと早く言え。

神楽先輩を混乱させてしまっただろう」


「余地も無くそのような行動を起こしたのは北斗くんですけどね☆」

理解したかと思えば、次々と文句をぶつけてくる彼。
先輩に謝りもしない生意気なところも、北斗くんの美徳ですからね！ それに免じて許してあげましょう☆



「神楽先輩には今度謝っておく」

「ついでに私の分も謝っておいてください☆」



「それは断る。

……さておき、放課後部室に呼び出した理由はなんだ？
友也はいないようだが。俺だけに何か用事か？」


……相変わらずクールで冷たいですねぇ、北斗くんは。
こうしている内にも時間は刻一刻過ぎていきますので、無駄にならないようにそろそろ本題に入りましょうか！



「はい！ 用件はあったのですが……

忘れてしまいました☆」



「は？」

.

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