やまいの短編集 (ページ9)

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友達×ボウリング 4 ページ9

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山田は。

絶対に。

ストライクを打つ。

もう。決まっている。

ボウリングが上手な山田は。

多分。俺のことが好き…

山「伊野尾ちゃん。俺の…

お嫁さんに…

なって。ください。」

ガタンッ

ゴトンッ

山田は。

絶対に

ストライクを…

打つ。

山「好きです。付き合って…ください。」

伊「俺は。大ちゃんが好きだって…」

山「知ってる。全部知ってる。」

伊「じゃあ…何で…」

山「昔さ。伊野尾ちゃん。俺を助けたでしょ？」

中学校時代。

山田は、地味で目立たなかった。

山田は、一部の男子にいじめを受けていた。

俺は、それを見てみぬ振りをした。

でも、ある日、山田は川に落ちたんだ。

落とされて。

俺は、泳げないのに。

泳げないのに。

山田を必死で、助けたんだ。

山「その時ね。伊野尾ちゃん。俺を友達として扱ってくれて。」

山「嬉しかったんだ。」

山「だから…」

伊「おいおいおい。まてまてまてまてまて。」

山「伊野尾ちゃん？」

伊「えっーと、友達として扱ってくれて？嬉しくて？好き？

…これじゃただの友達じゃんかよ！」

山「違うよ。伊野尾ちゃん。俺は。

伊野尾ちゃん見たいになりたいの…」

伊「それってわざわざ付き合う必要あるか？ないよ…」

チュ…

おいおいおい。

どうしたどうしたどうした！

急にキスしてきたぞ？！

山「だから好きっていってんじゃん。

伊野尾ちゃんの、そんな優しい心に恋したの。」

伊「…ぇ…」

山「だからさ。お願い。

お嫁さんに…」

伊「山田…」

山「好きです。付き合ってください！」

伊「山田。」

“ありがとう。気持ちは受けとっくね？„

俺は、そういってここから出ていった。

山「…」

ごめんね。山田。

俺は。

大ちゃんが好きだって…。