ケイ×ドロ【HSJ】＿ONE

73．☆ ページ25

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あ「…。」









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生まれて初めてだった。









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“ AはAじゃん。 ”









“俺はそういうの全然気にしてないよ？”









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他人からそんな風に言われたのは＿＿＿＿









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今までの人生の中で

ただ私を『本当の私』として見てくれたのは









今の今までいなかった。









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誰一人として…。









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でも…。









今、私の目の前で

いつもと変わらない優しい口調と

明るい雰囲気で話してくれてる有岡さんは…。









そう言ってくれた。









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さも、“私が私であること”が当たり前のように…。









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あ「…ッ……。」









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その事実は、今の私にとっては＿＿＿＿









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嬉しすぎることであった＿＿＿＿＿＿＿＿









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大貴「…A？」









あ「…ッ…、あれ…、なんで私…ッ…。」









大貴「…。」










あ「…す、すみまｓ…っ…。

　 気にしないで…くださ…ッい、…。」









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“トントンッ…”









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あ「…！」









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大貴「遠慮しなくていいよ。

　 溜まってること、全部ココで言いな？」









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大貴「俺が全部受け止めるから。」









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あ「……ッ…、…は、はい…。」









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そうして、私は初めてお酒がない中で

自分の本音を他人にぶつけた。









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全部、全部…。









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涙を流しながら＿＿＿＿＿＿＿＿＿









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そんな私を

有岡さんは“隣”で

静かに受け入れてくれた＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









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