夢から覚めたら…。【SJ】

今…… ページ3

寝覚めの悪い朝を迎えた。

重い頭と体を引きずり リビングへ向かう。


あの事件以来、学校の友達は私を“かわいそうな被害者”として腫れ物に触るように接した。


夢を叶えるために入学した専門学校でその惨事は起きた。


唯一仲良しの友人や先輩だけが心のよりどころになっていた。
好奇の目に堪えられなくなった私を救ってくれたのは、バイト先のオーナーだった。


『日本じゃない場所で腕を試してみたいの。あなたのセンスは確かなものがあるから、アシスタントとして私と一緒に海外に行ってみない？』


タレントや俳優のスタイリストとして腕を振るってきたその女性は、専属のアシスタントとして私を日本から連れ出してくれた。


そして、ここは韓国のソウル。


彼女は、その腕前から韓国大手の芸能プロダクションの専属スタイリストの座を手に入れた。


『ここなら事件のことを知ってる人もいないし、のびのび暮らせるわよ。Aちゃんの心の傷を癒すにはちょうどいいかも。ただし、仕事はきちんとやってもらうけどね』(笑)

そう…、私はスタイリストの卵として韓国で暮らしている。

理由→←悪夢

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