伊野ちゃん、ママなります。13

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涼介side



事務所での仕事が終わるとそのまま病院に直行し、先生にいろいろ聞いた。

高齢出産になるから流産や障害を持つ子が産まれてくる可能性が確かに高くなるし、慧も病を持つことになり得るって。

しかも慧は特別な体だから、良くも悪くもリスクはやっぱり女性と比べても違ってくると思うって。
あぁ、より不安になった...


慧)もし検査で産む前から、病気や障害がある可能性があるって分かっても、俺はこの子は産んで愛を注げるって誓えるよ。

涼介)...でも簡単なことじゃないんだよ

慧)分かってるよ、、ちゃんと考えて話してるもん



そして、検査を含め今日もエコーを撮ることになった。俺も一緒にみせてもらうことになった。

慧)この子は涼介の子供だよ。
もう愛おしいって思わない？
可愛いな、頑張ってるなって...


確かにそこには新しい命があった。


涼介)っ、


画面に移るその影は、花恋ちゃん、蒼汰、陽汰が産まれる時に、エコーに写った時のあのなんとも言えないあの感動と喜びを思い出させて、一瞬で愛着が湧いてしまう。

こんなの見たら...もう下ろすなんて言えないよっ。

慧は流産の経験があるから、子供ができる喜びというものを、より感じていると思う。

しかも慧も俺も子供大好きだから...産まれてきてくれたら、なんて幸せか


慧)りょーすけ？泣いてるの？

涼介)ｯ、ごめんっ。ﾋｯｸﾋｯｸ
慧、俺この子を守りたいっ。産んでほしいっ。そして慧も絶対失いたくないっ、ﾋｯｸﾋｯｸ
欲張りだけどｯｯ、いいですか？ﾋｯｸﾋｯｸ

慧)ふふっ(*´ 艸｀)
ママに任せなさい！俺そんなにヒョロくないから！
俺もしっかり元気な子産むし、病気なんかにもかからないよ！！
パパもよりお仕事も子育ても頑張って貰わないとね

涼介)っありがとう！！



慧)次は女の子か、男の子かどっちかな〜(*´˘`*)

涼介)どっちでも嬉しいよ

慧)今回は産まれるまで聞かないようにしようか！





そうして、俺はまた1人の父となることになった。

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