事実は小説より奇なり。【K/i/k/k/u/n】 (ページ7)

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Seven wings ページ7

秋になったはずなのに酷い暑さで汗をかいてしまい背中が気持ち悪い。
緑谷先生が朝言っていたが、やはり気温はぐっと上がったらしい。

「じゃあ、また後で」

「あぁ、後で」

分かれ道できっくんと別れてからなるべく早足で家に帰り、軽くシャワーを浴びて汗を流そうと考えていたが思っていたより汗をかいてしまったのでしっかりと身体や髪を洗った。

人より少しばかり長い髪を乾かすのは大変だが、今日に限っては外に出なければならないのでしっかり乾かさなければ風邪を引いてしまう。

そうは思ったが十分を過ぎたあたりで切り上げて一つに結ってしまおうと思い、少し高い位置でキツく結く。

タンスの奥深くに仕舞い込んでいた白いノースリーブワンピースの上から薄いベージュのカーディガンを重ね、足元には白いパンプスを素足で。

鏡で姿を確認したが、多分おかしくはないはずだ。

必要最低限の荷物を持ち、急いで家を出るとお互いの自宅からそう遠くないコンビニエンスストアできっくんと合流した。

そこからは五分とかからずにFBの家に着いた。

ピンポンと軽快な音で室内に来客を伝える。
ガチャリと重い音を立てて開いたドアからはFBが出てくる。

暗い部屋でパソコンでもいじっていたのか元々大きい方ではない眼をさらに細めていて少し人相が悪い。

部屋の中を少し覗くと思っていた通り、カーテンから漏れる光以外には光源はなかった。